パフォーマンス

1950年2月、レコーディング直後に、大阪梅田劇場「ラッキー・サンデー」公演で唄って、観客に大ウケした。

この初演の時は、ミュージカル仕立てで6分もあったという。

服部が指示するまでもなく、ステージでは、シヅ子はエプロン姿に下駄履きスタイルを考案、下駄でタップを踏むというユニークなダンスを披露。

根っからの舞台人であり、芸人でもあるシヅ子は、「東京ブギウギ」の振り付けも自分で考えたが、この時のコミカルなダンスは、喜劇王エノケンの薫陶を受けたことも大きいだろう。

その笠置のパフォーマンスが映像で堪能できる。

服部が指示するまでもなく、ステージでは、シヅ子はエプロン姿に下駄履きスタイルを考案、下駄でタップを踏むというユニークなダンスを披露(写真提供:Photo AC)

レコード発売直前、5月21日公開の松竹映画『ぺ子ちゃんとデン助』(瑞穂春海)のなかでは、マーケットの二階建てのセットを縦横無尽にリズミカルに動き回りながら、パワフルに歌って、まさにショウ・ストッパーとなった。

歌詞の通りのシチュエーションで、買物かごを下げたぺ子(笠置)が、マーケットの魚屋のおっさんに「これなんぼ」とさんざん聞いたあげく「シャケの缶詰おまへんか」とクサらせる。

現在ではコンプライアンスの関係から、CDではカットされている歌詞も、ヴィジュアル込みで描かれていて、サゲにあたる部分まで、映像化されている。