(写真提供:Photo AC)
厚生労働省が公表している「令和4年簡易生命表」によると日本の平均寿命は、男性が約81歳、女性は約87歳だそう。それもあって91歳で評論家として活躍している樋口恵子さんは、「これからはおばあさんだらけの時代になる!」と宣言中。その樋口さん「タンスを片づけていたら、奥からもう使わない“アレ”が出てきた」そうで――。

タンスの奥から出てきたアレは!

ふと、ずっと昔のある日のことを思い出しました。

ものの片づけごとは、家事の中でも最苦手。長年のつき合いの中で家事全般すべてに達人の域に達し、何かと頭も手も貸してくれる同年輩の友人に、片づけの手と頭を貸してもらっていました。

だいぶ片づいて、残るは私の主たる嫁入り道具だった総桐の和ダンスと、普段に重宝しているこれも桐の洋ダンス。

久しぶりのタンスの中味に奥深く首をつっこみながら、私は一連の小さな包みを取り出しました。

「何イ? これ! きゃっ、新品ね。捨てるのはもったいないし、若い人にあげるように、どこかタンスの片隅にでも……」

思えば長期間、私の女盛りを共にした生理用品です。この出合いの3年ほど前、私は子宮筋腫という病気で子宮全摘手術を受け、すでに生理はありませんでした。ですからこの生理用品の発見は、私の整理のまずさの象徴でもありました。