末候

雷乃声を発す 蓬*ヨモギ

わが家では、家族それぞれが自分の誕生日のための「薬湯(くすりゆ)」を定めていて、これを「バースデイ・バス」と呼んでいる。

そして、銘々の誕生日には自分のバースデイ・バスをたて、家族全員がそれに入浴する習慣になっている。

たとえば3月生まれの筆者の場合はヨモギを入れる「ヨモギ湯」という具合である。

ヨモギはキク科の多年草で、春の若葉で草餅を作ったり、下痢止めや健胃の健康茶、お灸のもぐさなど食用、薬用に重用される。

ヨモギはキク科の多年草<『七十二候を楽しむ野草図鑑 季節の移ろいの中で心穏やかに暮らす』より>

「ヨモギ湯」のたて方は、一回分として両手の平一ぱい分のヨモギを鍋で煮立て、その煮汁を風呂湯に加えて入浴する。

植物精油が多く、良い香りがするうえに、全身がよく温まり、風邪や腰痛に効用がある。

※本稿は、『七十二候を楽しむ野草図鑑 季節の移ろいの中で心穏やかに暮らす』(青春出版社)の一部を再編集したものです。


七十二候を楽しむ野草図鑑 季節の移ろいの中で心穏やかに暮らす』(著:大海淳/青春出版社)

日本には「七十二候」という自然の移り変わりを細やかに表現した素晴らしい暦があります。

この「七十二候」と筆者の守備範囲である有用植物とを噛み合わせたのが本書です。

巻末には「七十二候を楽しむ野草の基礎知識」を掲載しています。