イラスト:小林マキ

昨日会ったばかりの人の名前を思い出せない。友達とのおしゃべりで何度も同じ話をしてしまう。いつもの場所に置いたはずのカギが見つからない――。こんなことが続いたら、脳の衰えのサインかもしれません。認知症を予防するための最新情報を紹介します(イラスト/小林マキ 取材・文・構成/岩田正恵《インパクト》 デザイン/米山和子《プッシュ》)

脳を衰えさせない習慣、1つ目は運動

脳を衰えさせないためには、3つの習慣がポイントになる、と浦上先生はアドバイスします。

1つ目は運動です。

「運動をすると、神経細胞を活性化させるBDNFという物質が増え認知機能を高めるとともに、筋力が維持されるため、転倒や寝たきりの予防にも効果的です。ウォーキングがおすすめですが、歩きすぎると筋肉のもととなるアミノ酸が分解され、かえって筋力が落ちてしまうことがわかっています。歩数は1日7000歩までにとどめ、スクワットなどの筋力トレーニングを組み合わせて行うようにしましょう」