規則正しい「オギャー」

この規則正しい「オギャー」は、赤ちゃんの呼吸のリズムです。

生まれたばかりの赤ちゃんは、大人と違い、口からのどにかけての空間が非常に狭くなっています(図表11)。それで、力いっぱい息を吐き出すと(叫び)声が出てしまうのです。

図表11 新生児(a)と成人(b)の発声器官の構造(『赤ちゃんはことばをどう学ぶのか』より)

大人のように、リラックスした状態で、口やのどで声を響かせ「いい声」を出すことはまだできません。

口からのどにかけての空間は、発達とともに広がっていきます。

最初は、声が出るときは必ず叫び声だったのが、生後2~3か月頃になれば、リラックスした発声ができるようになります。ダーウィンも、生後46日の息子が、叫び声でなく小さな音が出せるようになったことに注目しています。