翌日。まだまだリズムには乗れないけれど、体をゆっくり動かすだけでも十分気持ちがいい。ところが、勇んで足踏みをしていると、飼い猫が足首に齧りついてきたのです。激痛で、そのまま転倒。転んだ拍子に猫に軽くぶつかってしまったことで、さらに攻撃的になった猫が飛びかかってきて大わらわ。
気を取り直して再び体操に励むも、またしても襲いかかってくる猫。これでは安心して体が動かせないじゃないか。場所を玄関に替えよう。部屋の扉を閉めれば猫がくる心配はないし――と思いきや、猫が二本足で立って、すりガラスの扉を前足でバンバンと叩いてやめようとしません。
どこまでも邪魔をする気だな、恐ろしい奴……。けれど、ここは無視して体操を続けねば。
ようやくテレビ体操が日課になり始めたある日の朝、起きようとすると肩に違和感があり、痛くて腕が上がらない。思い当たるのは、慣れてきたからと自分勝手なフォームでテレビ体操を続けたこと。あれだけ猫が邪魔してきたのは、「怪我をするからやめとけ」という忠告だったのかもしれません……。
けれど、老後も自立した生活を送るためには体づくりを諦めるわけにいかない。こんな私に合う運動はあるのでしょうか。