サプライズで八代さんが結婚祝いの花束を贈ってくれた(写真提供:大内さん)

新田 僕たちは、ずいぶん前から現場や新幹線で一緒になったりしてたけど、僕のなかではずっと「ヘアメイクの大内さん」だった。それが変わったのは、八代さんと千昌夫さんの座長公演が新宿コマ劇場で行われた2002年。「一度飯でも行こうか」って話になったよね。二人とも子どもがいて、僕はもう離婚してたけど……。

大内 私は前の家庭のことで悩んでいた時期。食事中にその話をしたら、「子育てをしながら仕事もがんばって、すごく偉いよね」とわかってくれて。それからしばらくして付き合うことになったときに、八代さんのお部屋を二人で訪ねると、八代さんすごく喜んで、「応援するよ」って。

新田 そこから20年以上、事実婚状態だったけど、23年の5月、僕の60回目の誕生日に、自分で主催した還暦ゴルフコンペで、みんなの前でプロポーズ。

大内 私はそのままでもいいと思っていたんだけど、あんなふうに大勢の前で発表されちゃうと、断れない。(笑)

新田 けじめをつけたかったんだ。八代さんには、保証人として婚姻届にサインしていただきました。

大内 その前々年にご自身が離婚を経験なさっていたこともあって、八代さんからは「籍は入れちゃダメよ」と言われていたの。本音は反対だったんだと思う。でも、おめでとうって言ってくださった。

新田 そして、テレビ番組の収録のあと、八代さんがマイクをとり「新田くん、聡子さん、結婚おめでとう」。スタッフがぱっと花束を出して、わーっと拍手がわきおこり……。

大内 素敵なお祝いの演出を八代さんがしてくださいました。