アドラーが教える、劣等感との向き合い方は――。(写真提供:写真AC)
フロイトやユングと並ぶ心理学界の巨匠で、“自己啓発の父”とも呼ばれるアドラー。アドラーを長年にわたり追い続け、「アドラー」、「アドラー心理学」に関する著書を多く著してきた岩井俊憲さんが、数多ある本の中から選んだ、アドラーの本質を理解するための言葉をご紹介します。今回は、コンプレックスについて。アドラーが教える、劣等感との向き合い方は――。

人間の社会文化のすべては劣等感から生まれた

「劣等感」は、異常ではない。むしろ、人間が進化していくにあたって、重要な要素だ。例えば、科学の進歩は人間が「未知のことを知りたい」「将来が不安だから備えておきたい」という願望があるからこそ成り立つ。

この欲望があり、科学の進歩があるからこそ、種としての人間の運命を改善してきているのだ。だから、人間の社会、文化のすべては、劣等感から生まれるともいえる。

『人生の意味の心理学 上』より