理想に向かって向上する
「理想の状態になりたい」「向上したい」と願うこと。これこそが、人間の行動のすべての動機づけの源になっている。
この願いが、人間が生きるうえでの一本の太い線になっていて、下から上へ、マイナスからプラスへ、敗北から勝利へと導かれるように行動することになる。
そして、「理想の状態になりたい」「向上したい」という願いを、「他の人も幸せにする」「他の人も豊かにする」という方法で行動する人こそが、最も人生の課題を真の意味で克服できるといえる。
『人生の意味の心理学 上』より
※本稿は、『超訳 アドラーの言葉』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)の一部を再編集したものです
『超訳 アドラーの言葉』(著:岩井 俊憲/ディスカヴァー・トゥエンティワン)
発売約1か月で早くも2万部突破!
「自らを受け入れ、運命を切り拓け。」
「何を与えられて生まれてきたかではなく、
与えられたものをどう生かすかが大事なのだ。」
アドラーの言葉をわかりやすく「超訳」した名言集が登場!
出典=『超訳 アドラーの言葉』(著:岩井 俊憲/ディスカヴァー・トゥエンティワン)
アルフレッド・アドラー
オーストリアの精神科医、精神分析学者、心理学者
1870年、オーストリア・ウィーン郊外に生まれる。1895年、ウィーン 大学医学部を卒業後、眼科医、内科医を経て精神科医に。1902 年、フロイトの招きに応じ、共同研究に携わる。1911年、フロイトと 袂を分かち、アドラー心理学を確立していく。1916年、第一次世 界大戦に軍医として従軍、共同体感覚こそ重要だと気づく契機に。1926年、初のアメリカ講演。以後、ヨーロッパのみならずアメリ カでも人気を博す。フロイト、ユングと並んで心理学三大巨頭の一人。教育や自己啓発など他分野にも大きな影響を与える。そのため、「自己啓発の祖」とも言われる。
岩井俊憲
ヒューマン・ギルド代表
1947年栃木県生まれ。早稲田大学卒業後、外資系企業の管理職などを経て、1985年、アドラー心理 学の普及を目的にヒューマン・ギルドを設立。主な著書に『マンガでやさしくわかるアドラー心理学』シリーズ(日本能率協会マネジメントセ ンター)、『働く人のためのアドラー心理学』(朝日文庫)、『みんな 違う。それでも、チームで仕事を進めるために大切なこと』(ディス カヴァー)など67冊に達する。