現代日本人の感覚・平安時代の人の感覚

あらためて考えると…

(1)遺体は故人そのものであるから、大切に扱う

具体的には埋葬してお墓を作り、時にお墓参りをする。これが現代日本人の感覚です。

本郷和人先生が監修を務める大人気の平安クライム・サスペンス!『応天の門』(作:灰原薬/新潮社)

ご存じの通り、日本では火葬が普及しています。火葬は「火あぶり」を連想してイヤ、という国もありますが。

(2)大切なのは霊魂であり、霊魂が体から離れた状態が「死」だから、遺体はもはや大切ではない

という考えもあります。遺体を鳥に食べさせるような“鳥葬”などもいまだにありますね。この意味で、平安時代の人の感覚は(2)に近いと思います。