(写真提供:文藝春秋 以下すべて)
俳優として活躍するかたわら、エッセイストとして多くの読者の心をとらえている小林聡美さん。最新エッセイ集『茶柱の立つところ』では、50代半ばを過ぎた小林さんが、日々の生活の中で見つけた「茶柱」のようなささやかな発見や喜びをユーモラスな視点で綴っている。いくつになっても、日常を面白がろうとする小林さんの姿勢にクスッっと笑ったり、共感したり。「始めるなら、今がデッドライン!」と、新しいことにも挑戦していきたいと語る胸の内を伺った(構成◎内山靖子)

300字書いて、2時間休む

20代で初めてのエッセイ集を出版してから、今回で15冊目になりました。

とくにテーマを決めずにぼんやりと書き始めたことでも、「ああ、私はこういうことを考えていたんだ」と、書き上げてから自分でも気がつくことがあります。

文章を書くのはすごく大変です(笑)。最近はとくに、集中力や体力が続かない。300字くらい書いただけで「なしとげた!」みたいな感じになって2時間くらい休んだり。(笑)

書くのに時間がかかるので、他の仕事と重なるときも、「この日は書く!」とカレンダーに印をつけて、原稿を書く日を確保します。