やりたいこと
最後の(3)やりたいこと(かなえたい夢)も大切です。
自分のやりたいことをやっておかないと後悔しながら人生の最終段階を過ごすことになるからです。
ただし、やりたいことをやるためにはタイミングが重要です。病状が進んで動けなくなってからでは、やりたいことができないまま最期を迎えることになります。
病気によっては、余命1カ月でもそれほど体調が悪いように見えないケースがあります。そこで「もう少し体調がよくなってから」とやりたいことを後回しにしていると、最後のチャンスまでも失ってしまうことがあります。
やりたいことがあるのなら医療者やご家族とよく話し合い、適切なタイミングで悔いのない選択をしてほしいと思います。
ここまでご説明した(1)過ごす場所(自宅か、病院か、施設か)、(2)やってもらいたいこと(受けたい医療や介護)、(3)やりたいこと(かなえたい夢)については、なるべく早い段階から考えておきましょう。
病状が悪化してからだと、情報収集をして自分なりの考えをまとめるのも大変になります。
可能ならば、人生の最終段階に入る前にやりたいことや延命治療について一度考えてみることをおすすめします。まだ特に持病もなく、入院や介護が遠い未来に思える人も一度考えてみるといいでしょう。
前もって考えるプロセスを踏んでおくことで「自分はこんなふうに考えていたのだ」と理解が深まりますし、いざというときに下した決断についても納得の度合いが高くなります。