高校も大学も自分で稼いだお金で

24歳で結婚して一度は仕事を辞めたものの、最終目的は4年制大学を卒業することだったので、33歳のときに再び造船所の設計部で働き始め、44歳で通信制の短大、47歳で放送大学に入学。

(写真:本社 奥西義和)

結局、その会社には64歳で定年を迎えるまでお世話になりました。

その間はずっと、おしゃれもせず、贅沢もせず、美容院に行くのは年に1回と決め、最低限の生活費に使う以外はコツコツと学費を貯める日々。

辛い、なんて思ったことはありません。時代が時代でしたから、困難があるのがあたりまえ。私が子どもの頃は、白米なんて正月に食べられるかどうかというくらいでしたし。

自分がやりたいことを叶えるためにはそれくらい当然だろうと、節約生活もむしろ楽しんでいたんです。

NSCに入学できたのも、定年までに貯めたお金があったから。やっぱりお金は大事です。

ひまができ 今日も楽しい 生きがいを - 77歳 後期高齢者 芸歴5年 芸名・おばあちゃん』(著:おばあちゃん/ヨシモトブックス)

71歳でひょんなことから吉本興業の芸人養成所(NSC)に入り72歳で芸人デビューした、その名も「おばあちゃん」。おばあちゃんはなぜ芸人になったの? そして、なんでそんなに楽しそうなの? クスっと笑えるエピソードやホロリとくる昔話までたくさん語ってくれました。