(写真:『妻より長生きしてしまいまして。金はないが暇はある、老人ひとり愉快に暮らす』より)
多くの夫婦は、最後にはどちらか片方が先立ち、どちらか片方が残されることに。そして夫を亡くした妻の余命にはさほど変化が無いとされる一方、妻を亡くした夫の余命は、平均に比べて約3割も短くなると言われます。そんななか、奥さんに先立たれたのちに作成した動画「ようやく妻が死んでくれた」が853万回再生を超え、大きな反響を生んだのがぺこりーのさんです。今回そのぺこりーのさんの著書『妻より長生きしてしまいまして。金はないが暇はある、老人ひとり愉快に暮らす』より一部を紹介します。

60代の平均貯金額

老後を迎えた60代のみなさんが、いったいどれくらい貯金をしているのか。

たいへん気になるところだが、実は2019年に、ある金融系の機関が調査をしていた。世帯主が60代で、ふたり以上の世帯の金融資産額は、平均2203万円だそうだ。

まあこれは上位数パーセントの突出したお金持ちがいるため、平均を見てもあまり現実的ではないので、ちゃんと中央値という額も算出してある。それによると、60代の貯金額の中央値は1200万円だそうだ。

老後の貯金額として、これを多いと見るか少ないと見るかは個々の判断かと思うが、私は実はあまり貯金額には興味がない。

というのも、老後にたとえ1200万円持っていたとしても、毎月の稼ぎがなければ、あっという間にそれくらいの貯金は使い果たしてしまう。