人生の目的は探すものではなく導き出すもの

最近は時代の変化が速いので、「人生の目的なんて決めなくていい。やりたいことをとにかくやって、それが積み上がれば人生が決まっていく」という考え方も広まっています。

私も、この考え方にはおおむね賛成です。

『「40歳の壁」をスルッと越える人生戦略』(著:尾石晴/ディスカヴァー・トゥエンティワン)

「人生の目的は何か?」を考えて足が止まってしまうより、とりあえず行動して前に進んでいったほうが何倍も学びがあります。

しかし、どの方向に進んでいくのかは、ある程度決めておく必要があると考えています。

何を「おもしろそう! やりたい!」と思うか。

これがはっきりわかる人は、自分が大事にしているものや価値観、つまり「現在の行動や選択の基準」が明確です。

人生の目的がわからなくても、進むべき方向ははっきりしています。

この「現在の行動や選択の基準」がはっきりしていないから、みんな「人生の目的って? 進むべき方向って?」と悩んでしまうのではないでしょうか。

ちなみに「人生の目的」は探すものではありません。自分の価値観に基づいて選び取ってきた過去の経験から導き出すものです。

自分の中に「眠っている」ものだったり、すでに「わかっている」ことだったりします。

「**が好きだ」
「**な場所が楽しい」
「**な人が好きだ」
「**を成し遂げたい」
「**なモノに囲まれたい」

これらの**が集まることで、あなたが「幸せと感じる状態」がつくられます。

みんな不幸になるために生きているわけではありません。

この「幸せと感じる状態」にたどり着くために人生を歩んでいます。

つまり、「幸せと感じる状態」を言語化したものが「人生の目的」です。