深刻さを示す指標

深刻さを示す指標は他にもある。公務員試験の受験者数だ。

1996年~2020年度にかけて、22歳人口は40,1%減少しているのに対して、この間の旧I種試験及び総合職試験の申込者数は、96年度の4万5254人から20年度の1万9926人と56,0%の減少となっている。また同期間の旧II種試験及び一般職試験(大卒程度試験)の申込者数は、96年度の7万8320人から20年度の2万8521人と63,6%の減少となっている(「公務員白書」令和(3)年度)。

もちろん、長時間労働がすべての原因だと主張するつもりはない。むしろ、将来性がないところに長時間労働が覆い被さる影響のほうが大きいかもしれない(7)。

その一方で、ブラックという言葉に敏感な学生には大きな影響を与えており、志願者の減少につながっているのは疑いない。