古いフィルムの退色感が味わい深い
簡単な前知識だけでも相当に興味をそそられ、早速映画鑑賞開始。出だしは順調。古いフィルムの退色感が味わい深く、タイトル・ロールの漢字の書体も実にクール。ヨーロッパにいると、現地での「漢字人気」に驚かされますが、今滞在中のフランスで観ているせいか、エキゾチックさがより心地よい。
しかし…しばらく見進めて、私はちょっとたじろぐ。まず主役のドラゴンを演じるブルース・リャン。髪型、芝居、立ち振る舞いから何から、「古くない?!」。(笑)
昭和70年代の日本で流行したテレビドラマそっくりで、学帽被って口に葉っぱくわえ、口笛吹いてそうな雰囲気。カンフーさえできれば森田健作主演でも違和感なし。この作品はコメディとして作られているので、やがて子分になる2人のおどけ役が可愛く、連発されるギャグが古すぎて笑えます!!
しかし…と私は思いいたる。「もしかしたら、こういうカンフー映画作りのスタイルが当時の日本人の目にかっこよく映り、マネをして日本の学園物が作られたのかも?」
敵役で出てくる美人女優の雰囲気、ヘアスタイルや化粧も、当時の日本映画やドラマの女優そのまんま(笑)。ちなみに志穂美悦子さんもこの頃に格闘シーンができる女優さんとしてブレイク。ちょっと動画検索して見たけどやたらかっこいいです!