抽象概念を広げる
日常会話の中でも、保護者の方のちょっとした意識や言葉かけで、お子さんの語彙力はぐんと増えていきます。
例えば、お子さんがある出来事や事実を話す際に、それだけでなく、「その時にどう思ったのか」を尋ねることで、その感情は一般的に何と呼ばれる感情なのか、といった具合に抽象概念へと広げていくことができます。
小学校2・3年生になると、徐々に抽象概念を理解できるようになっていきます。
そのため、お子さんに、そうした抽象概念を表す「言葉」を、積極的に会話の中で体験として教えることが有効なのです。
例えば、お子さんが「明日の遠足が楽しみで寝られない」と言ったとします。
その時に、「今みたいな状態を、『待ちどおしい』とか『首を長くして待つ』とか『待望の』遠足みたいに言うんだよ」と、類語を挙げながら伝えていく。こうしたイメージです。
状況と言葉とを結びつけることで、ぼんやりとしか認識していなかった身のまわりの状況が鮮明になり、視野も広がっていきます。