私が98歳の今もこうして元気でいられるのは、台湾出身の医師の荘淑先生(故人)のご指導のおかげです。
先生との出会いは40年ほど前。夫とお詣りがてら毎朝明治神宮の境内を散歩するのが日課になっていたのですが、荘先生が独自の体操を指導しておられるところに通りかかり、飛び入りで参加させていただきました。先生は、毎朝散歩している私たちを遠くから見ていらしたとのことで、正しい姿勢で歩かないと健康効果は少ないと指摘してくださったのです。
以来、漢方医学に基づく食生活や、正しい姿勢の保ち方を教わり実行してきました。朝は日の出とともに起床。夕飯は軽く、朝はしっかりいただくこと。背筋を伸ばしたいい姿勢で歩き、マメに体を動かすよう心がけています。
80歳から社交ダンス、90代でヨガデビュー
歳を取って若い人たちに下の世話をしてもらうことになると申し訳ないので、今もひとり暮らしを続けております。
夫と一緒に散歩をしていたころは、1時間かけてご境内を1周していたのですが、ひとりになるとつまらなくて、半周になりました。そのぶん体を動かさなくてはと考えて、80歳から社交ダンス、90代に入ってからはヨガを始めました。
私の娘時代は、ダンスにうつつを抜かすことなんてとてもできませんでしたが、今はいい時代ですね(笑)。音楽に合わせて体を動かすのは、歳も忘れる楽しさ。ふだんの生活では着られないような華やいだドレスを着るのも、お化粧で化けるのも嬉しいものです。
95歳で車の免許を返納してからは、ダンス教室に通い続けることもできなくなってしまいましたが、ヨガはお教室が近所なので、今も続けています。意識して腹式呼吸をすると、とっても気持ちがいいんです。