不動産鑑定士の仕事内容

次に、不動産鑑定士の仕事内容です。もちろん、不動産の経済価値を判定することですが、土地・建物の評価をはじめ、地代・家賃の評価、開発計画に関するコンサルティングなどとかなり多岐にわたり、依頼目的も売買や担保評価等と様々です。また、主にBtoBの仕事のため、不動産業界では珍しく土日祝が休みとなります。

筆者の我々は業界最大手の(一財)日本不動産研究所に所属していたこともあり、地方の築古戸建から丸の内の一棟オフィスまで、ありとあらゆる不動産を査定していました。

不動産業者の査定書と何が違うんだと思われる方もいるかもしれませんが、不動産業者の査定書は、媒介契約を取るために、テキトーな高い金額を提示したり、AI査定といって評価対象から半径kmの事例の平均値でとりあえず査定しているケースが散見されます。

一方、不動産鑑定士が査定する際は、事例の収集はもちろん、「間口が狭いため周辺の事例と比較して割安になる」や「付近で再開発があり、他の事例と比較して価格が上がる要因になる」などの個別的要因も細かく見て評価します。ですので、鑑定士が出した価格と不動産業者が出した価格の「妥当性」には雲泥の差があると断言できます。

お持ちの不動産について疑問点、不安等があればお近くの不動産鑑定士に相談するのもオススメです。ポジショントークと思われるかもしれませんが、業界を知ったうえでの率直な意見です。