イメージ(写真提供:Photo AC)
涼を求めてプールや川、海などに行きたくなるこの時期、注意したいのが水の事故です。警察庁によると、昨年7~8月は568人の水難者が発生し、うち死亡者・行方不明者は236人でした。今年もすでに各地で水の事故が相次いでいます。いざというときのために、水遊びで注意したいポイントや、溺れている人を見つけたとき・自分が溺れたときの対処法を押さえておくと安心です。
この記事の目次
気をつけたいポイント
水の事故を防ぐために 溺れたとき・溺れている人を見かけたときは

気をつけたいポイント

〈水深〉

・プールの場合

同じプール内でも、中央部に進むほど深くなるなど、場所によって水深が違うことがあります。足がつかない深さの場所に踏み入ると、一気に体が沈んで溺れてしまう危険性があるため注意が必要です。

一般的にプールの水深は、その施設の公式HPやプールの床サイン、案内表示などに記載されています。小さい子どもと一緒に行くときは、プールに入る前に確認しておくと安心です。

・川/海の場合

川や海では、水が濁っていて深さがわかりにくいケースが多くあります。意図せず急な深みにはまってしまうこともありますので、溺れないようライフジャケットを着用するのがおすすめです。

〈天候(川/海)〉

川遊びをするときは、雨による増水に注意しましょう。

特に、雨量が多かったり川幅が狭かったりすると、短時間で一気に増水してしまうため危険です。雨が降り出したら速やかに川から離れるようにしてください。

また「川の中州は危ない」とよく言われますが、これは増水した際に取り残され、逃げ場がなくなるためです。雨が降る中、川の中州でキャンプやバーベキューをしたことによる事故もたびたび発生していますので、天候が悪いときは中洲に行かないようにしましょう。

参考として、国土交通省のサイトでは「川の防災情報」を公開しており、洪水の危険度などを確認することができます。

同様に、海で遊ぶときも天候に注意するようにしてください。風が強い日に浮き輪などのフロート遊具を使用していると、沖まで流されてしまうことがあります。波が高い日も危険なので、当日の予報をよく確認しておくとよいでしょう。

〈離岸流(海)〉

海で泳ぐときは、海岸から沖合に向かって流れる「離岸流」に要注意です。

離岸流は数十~数百mの長さがあるため、一度巻き込まれてしまうと浅瀬から沖まで一気に流されてしまうことがあります。流れも速く、泳ぎ慣れた人であっても、逆らって岸に戻るのは非常に困難です。

ただ、離岸流の幅は10~30m程度とされていて、それほど長くはありません。そのため、もし離岸流に巻き込まれても、岸と平行の向きに泳ぎ続ければ抜け出すことができます。

離岸流はどこでも発生する恐れがありますので、海で泳ぐなら常に警戒が必要です。離岸流が発生している箇所では、「白波が途切れている」や「沖にゴミが浮いている」といった特徴が見られます。

 

離岸流が発生している可能性がある場所。海岸線が周囲と比べて凹んでいる。波の形が他と違う。白波が途切れている。ゴミが集まって浮いている。防波堤や消波ブロックなど、近くに人工物がある。

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