ずっと感じている違和感

そのおかげで、私のことを「苦労知らず」と思っている人ばかりです。

ただ残念なことに、“『おくさまは18歳』で抜擢されたぽっと出のかわい子ちゃんアイドル”と思い込んでいる人が圧倒的に多くて、それ以前とそれ以降に積みあげてきた芸歴は、まるで無いもののようにされてしまいます。

私生活はどうでもいいのですが、芸歴は大切な足跡ですので、無かったことにされるのは困ります。

モンスター視聴率を毎週マークした主演作品は、私の大切な代表作の一つではありますが、そればかりが人々の記憶に残ってしまうことは、かなりヘビーな問題です。

その上、その番組のタイトルに「18歳」という年齢が入ってしまっているので、ますます被害が大きいのです。

何か自分自身の肝心なところを、人から誤解や曲解されたままで時を重ねてきた違和感は、ずっと感じています。

真実よりも面白そうな嘘の方がビジネスになる世界で、不愉快にも、散々弄(もてあそ)ばれてきて、その度に転んじゃ起き上がって、よくぞこの歳まで歩き続けてきたものです。

もう、へとへとだぁ〜。

でもね、実は素晴らしい出会いもたくさんたくさんありました。

それが私の力になり、笑顔の源になっているんです。

※本稿は、『なんたって70歳! ― だから笑顔で生きる』(興陽館)の一部を再編集したものです。

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なんたって70歳! ― だから笑顔で生きる』(著:岡崎友紀/興陽館)

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