子供時代

私は幼い頃から、母を支えなければならない一人娘でしたが、とんでもないことばかりを経験した子供時代でした。

もしかすると、その酷いシチュエーションがあったから、何が正しいかを判断できる人間になれたのかもしれないと考えたりします。

岡崎友紀
(写真:『なんたって70歳! ― だから笑顔で生きる』より)

母の人生ですから、私にはどうすることもできませんし、当然、私が世間から非難されることでもありません。

誰のせいでもなく、戦争や、古い日本の考え方や、母が置かれた家族での立場や、取り巻く人間模様や一人ひとりの性格や、とにかく、その時代の中で母に突きつけられた条件を生きなければならなかったから起きたことばかりなんだと思います。

その中で私が生まれ、ごく自然に私が引き継いで担わなければならなかった……というだけなんです。

母は、「娘は何一つ苦労の無い日々を送ってきたからこんなに明るい」と見られることに執着していました。

自分一人で育てた娘が幸せに見えることが、とても大事なことだったのでしょう。

それがわかっていましたので、私はそう見えるように努力していました。

貧乏なんてしたことないし、DVなんて見たこともないし……とね。