自宅でできる「プチ茶道」

敷居が高いと思われがちな茶道ですが、いくつかのポイントを押さえておけば自宅でも美味しくお茶を点て、素敵な時間を過ごすことができます。

いきなり高価な茶道具を揃える必要はありません。まずは、自宅にある道具で抹茶に触れることから始めてみてください。

いきなり高価な茶道具を揃える必要はありません(写真はイメージ。写真提供:Photo AC)

*用意するもの
抹茶・茶筅・茶こし・深めの器・スプーン

*作り方
(1)用意した器と茶筅をお湯の中につけ、温める(竹製の茶筅はお湯につけることで柔らかくなるため、点てやすくなる)
(2)お湯を捨て、布巾で器と茶筅をしっかり拭く(水滴が残っていると抹茶がダマになりやすいので気をつけましょう)
(3)茶こしに抹茶(ティースプーン山盛り1杯・約2g)を入れ、器の中にふるう(茶こしでふるうことで細かい粒子になり、美味しく点てられます)
(4)70~80℃の低めのお湯(70ml)を器に注ぐ
(5)手首のスナップをきかせながら、茶杓を縦に数字の「1」を描くように上下に振り、20秒ほど点てたらでき上がり

自分をさらに高める教養
紅茶やウーロン茶の場合、100℃の熱湯の方が美味しく頂けますが、緑茶や抹茶の場合は70~80℃の低めのお湯を使います。これは甘み成分のアミノ酸が出るためです。
海外の方に喜ばれる教養
抹茶を点てる時は1箇所だけでなく、右・左・真ん中と、大体20秒くらい細かい泡を点てるようにします。そして最後はくるっと一つ円を描いて、真ん中から静かに茶筅を引き上げると、空気と触れてまるで「ラテ」のように柔らかい味の抹茶ができます。これなら、海外の方にも親しみやすいかもしれませんね。

 

※本稿は、『「お茶」を学ぶ人だけが知っている「凛とした人」になる和の教養手帖』(実務教育出版)の一部を再編集したものです。


「お茶」を学ぶ人だけが知っている「凛とした人」になる和の教養手帖』(著:竹田理絵/実務教育出版)

30年間現役のグローバル茶道家が、500年の歴史を持つ和の教養を8つのジャンルに分け、読みやすくコンパクトにまとめました。

現在和文化への回帰が高まっている30-50代の女性に、また、急速に回復しつつあるインバウンドの方々、海外での外国人の方々とのコミュニケーションにも必携の一冊です。