7月14日、猛暑と荒天のなか始まった大相撲名古屋場所も本日千秋楽。優勝の行方は?『婦人公論』愛読者で相撲をこよなく愛する「しろぼしマーサ」が今場所もテレビ観戦記を綴ります。

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優勝は千秋楽に持ち越される

大相撲名古屋場所は14日目に、横綱・照ノ富士が2敗差で追う前頭6枚目・隆の勝に完敗したため、優勝は千秋楽に持ち越された。想定外の相撲に、私は脱力しながら、観客が土俵に向けて投げる座布団を見ていた。

14日目、照ノ富士と2敗差の前頭12枚目・美ノ海は、関脇・大の里に短時間で押し出された。照ノ富士は隆の勝に勝てば、目標とする10回目の優勝を達成できるはずだった。

ところが照ノ富士は、立ったとたんに隆の勝の右手をたぐるという想定外の動きをした。「なにをやっているのだ!」と、私がテレビの前で叫んでいるうちに、隆の勝の前進力により照ノ富士は寄り切られた。照ノ富士の方が、ドドドッと前進して隆の勝を土俵から出すと思っていた。

千秋楽は、3敗を守った隆の勝が9勝5敗の関脇・大の里と対戦。大の里は先場所優勝したが、大関を狙うには二桁をあげなければならない。2敗となった照ノ富士は9勝5敗の大関・琴櫻と対戦する。

1敗差なので、隆の勝が勝っても負けても、照ノ富士が勝てば優勝。隆の勝が勝ち、照の富士が負ければ、優勝決定戦となる。