「12歳のときからアニメソングを歌い続けて、今年で50周年を迎えました。」(撮影:本社写真部)
「キャンディ キャンディ」「ひみつのアッコちゃん」「魔法少女ララベル」……。誰もが口ずさめるアニメソングを1000曲以上歌ってきた堀江美都子さん。12歳でデビューし、アニメソングとともに歩んできた。その歌手人生と若さの秘訣、パワーの源を聞いた(構成=内山靖子 撮影=本社写真部)

アニソン歌手として50周年を迎えて

12歳のときからアニメソングを歌い続けて、今年で50周年を迎えました。振り返ってみれば、これまでに歌ってきたアニメソングは優に1000曲以上。これだけの年月、歌い続けてこられたことに、あらためて感謝しています。歌手としても、ひとりの人間としても大きな節目を迎える。今はそんな気持ちでいっぱいですね。

19歳のときに『キャンディ キャンディ』の主題歌を歌ったことで、“アニソン歌手”としてみなさんに知られるようになった私が、そもそも歌手の道を歩むことになったのは9歳のときにテレビ番組『ちびっこのどじまん』に出たのがきっかけ。

音楽好きな両親は私をバイオリニストにしたいと思い、小学1年生のときからバイオリンを習わされていたものの、実は歌のほうが好きだったんですね。で、私の歌がうまいと思った叔母が知らないうちに「ちびっこのどじまん」に応募して、予選を勝ち抜いて本選に出ることになりました。

そのとき歌った曲ですか? 「ドナドナ」です(笑)。審査員の方も「きみ、ちょっと暗いよね」と。優勝はできなかったのですが、後日、その番組で歌った子どもたちで合唱団を作るからとレギュラー出演が決まり、歌手としてレコード会社のコロムビア(現・日本コロムビア)と契約することになったのです。

ちょうどその頃、コロムビアでは「童謡でも唱歌でもない、子どものための新しいジャンルの歌」として、アニメソングを作っていた時期でした。しかも、アニメ番組を見ている子どもたちと同世代の歌手に歌わせた合唱団の中から何人か選ばれて、当時小学6年生だった私が『紅三四郎』の主題歌を歌うことに。この歌を歌っていなければ、今日の私はありえません。