下り階段も筋トレに

階段を上るのは大変ですが、下るのなら息も上がらないし、割合楽にできますよね。実際、エネルギー消費もあまり多くありませんので、有酸素運動としての効果は弱くなります。

しかし、階段を降りる動作は、意外なことに、筋力トレーニングとしての効果がとても高いのです。

階段を下りる動作では、着地の衝撃を筋肉で受け止めます。そのダメージで、筋肉に微細な損傷が起こりやすいという特徴があります。これが「筋肉痛」の原因となります。

実験で階段を上り続ける運動と下り続ける運動を比べてみると、翌日に強い筋肉痛を起こすのは階段を下り続けたほうなのです。この筋肉痛を引き起こす階段下りの刺激が、筋肉を発達させる有効な刺激の一つになるのです。

『学術的に「正しい」若い体のつくり方』(著;谷本道哉/中公新書ラクレ)