たんぱく質、摂ってますか?

日本は野菜を中心とした粗食を理想とする時代がありました。

今はずいぶん変わっています。

人生100年時代になると、いつまでも元気に動ける筋肉を維持する必要が出てきます。

フレイルやロコモなどは、運動不足が原因ですが、食事も大きく影響します。

特に粗食ではたんぱく質の割合が少ないことが心配です。

たんぱく質は、筋肉や骨、皮膚、内臓、血液、爪、髪だけでなく、ホルモンや酵素、免疫細胞など、人間の体を作る元になる栄養素です。

たんぱく質摂取について衝撃的なエビデンスが発表されました。

佐々木敏先生(東京大学大学院医学系研究科社会予防疫学分野教授、医師、医学博士)が指導なさった女性3世代研究です。

全国の栄養士養成学校の新一年生で、母、祖母が健在の人・7000人(つまり三世代で2万1000人)を対象に行った調査です。

たんぱく質の摂取量と虚弱の関連を調べてみると、たんぱく質の摂取量が1日あたり70gを切ると虚弱になるリスクが高いことがわかったのです。

この調査データが発表された2011年までは、体重1kgあたりのたんぱく質摂取量は1gとされてきました。

これでは足りないのではないか?と医師の世界で言われていました。

しかし、根拠となるデータがなかったのです。

そこで、体重1kgあたり1・5〜1・6gが1日に摂りたいたんぱく質の量となりました。

一食では、肉や魚などのたんぱく質食材を130g摂ることになります。

私たちは、体重、身長、年齢により、消化したたんぱく質を吸収できる量が決まっています。

一度に大量に食べても意味がないのです。

1食あたり130gを目安にコツコツ食べることが必要です。