こんなふうに月に平均3、4回ほど事務所に出ます。長年、資料の入った重たいバッグを片方の肩にかけて歩いたせいで背骨と椎間板を痛め、杖とコルセットが相棒に。でも電車で通勤し、事務所のあるビルにエレベーターがなくても2階まで上り下りできています。
これはたぶん、「かもめ」という女性ばかりの自主水泳グループで、50年ほど泳ぎ続けてきたからでしょうね。素晴らしいコーチにはボランティアで指導していただいていることもあり参加費は格安なんですけれど、かつてお世話になった大先輩のコーチがいま私たちと一緒に習う側にいたりして、面白いですよ。
最盛期は100名以上が在籍していたのですが、徐々にメンバーが減ってきているので、これをお読みになった東京・高島平がお近くの方はぜひ。(笑)
思い返せば、私の人生はいつも行き当たりばったり。先を見据えてプランを真剣に考えたこともなく、目の前に起きたことを、どうにか乗り越えてきただけなのです。
母は、友人の大切さを常々口にしていて、物のない時代でも私や弟の友だちをもてなし、良い話し相手になってくれたものでした。私が東京に出てからも、友だちは私の母のところへ遊びに行ったほどです。
ともに司法研究所に入所した第9期は女性が9名と、それまで多くて3名だったのに比べると画期的に多く、2名が裁判官、私を含めた7名が弁護士になりました。
同期の1人が『私は主婦弁護士』という本を出したときはみんなで集まってお祝いしたことなどを思い出します。そうして多くの喜びや悲しみを同期で分かち合ってきました。いま元気なのは2人だけとなり、寂しい限りです。
私は、「お医者様は体の困りごとを、弁護士は心の困りごとを治す」という母の言葉を頼りに仕事を続けてきました。結果的に、かつて目指した教師よりも長く現役で働くことができているのですから、人生は面白いものです。
両親の導きや多くの素晴らしい先生、よい仲間や友人に恵まれて、いまの人生がある。いつも感謝しながら日々を過ごしています。