強いストレスや緊張を感じると、「胃がキリキリと痛む」「つい暴飲暴食してしまう」「お腹をくだしてしまう」という方もいるのではないでしょうか。メンタル不調と密接に関係する<胃腸>について、漢方コンサルタントの櫻井大典さんは「じつは多くの現代人が、知らず知らずのうちに胃腸を冷やし、負担をかけてしまう食事と生活をしている」と指摘していて――。そこで今回は、櫻井さんの著書『胃腸をあたためると心の不調が消える: 心も体も自然と元気になる食事と暮らし』から、心と体が元気になるコツを一部ご紹介します。
心と胃腸が弱ったときこそ!“おかゆは食べる胃腸薬”
おかゆというと、風邪(かぜ)をひいたときに食べるものというイメージかもしれませんが、心と胃腸が不調のときにこそ食べてほしいものです。
なぜなら、おかゆの材料のお米には、胃腸を整えて元気を補う働きがあるからです。
私が中医学を学んだ恩師の口ぐせは、「おかゆは胃腸薬」で、軟便や下痢、食欲不振など、胃腸の不調を訴える患者さんにすすめていました。
温かくて、消化しやすいトロトロの状態なので、弱った胃腸に負担をかけずに食べられますし、続ければ胃腸がだんだん元気になってきます。
実際に食べてみるとわかりますが、お腹がポカポカあたたまりますよ。
普段、濃い味に慣れていると、最初は物足りないかもしれませんが、すぐに飲み込まずよく噛んで、やさしい甘さをじっくり味わってみてください。