洗浄タンクに水を入れるとトラブルの原因になる?

災害時であっても排水管や下水道等に異常がなければ、便器に水を流すことができます。

水洗便器は設計水量が決まっています。大小便やトイレットペーパーを適切に流すには、6リットル便器であれば6リットルを流すことが必要です。

(写真提供:Photo AC)

8リットル便器であれば8リットル必要です。便器から排出し、建物内の排水管を通って、下水道等まで運ぶことが必要になるからです。

しかし、災害時は十分な水量を確保できません。そのときの対応方法として風呂の残り湯や雨水等を活用する方法があります。

この場合、バケツ等で直接便器に流すようにしましょう。便器に直接流す方法は3ページを参照ください。

洗浄タンクに水を入れることはおすすめできません。その理由は次の3つです。

(1)最近の洗浄タンクは小型化がすすんでいるため、タンク内の構造もコンパクトになっています。そのため、タンク上部からドッと水を入れてしまうと故障の原因になります。

(2)風呂の残り湯や雨水等には、雑菌が入っているので、そのような水を入れてしまうとカビ等の発生の原因になります。

(3)洗浄タンクを使用する場合、設計水量を注水する必要があります。

設計水量より少ない水だと上手く便器洗浄できない、もしくはつまりの原因になります。断水時は水が貴重です。