林 ある時テレビを見ていたら、外務省の局長だかそういった人が映って、「あ、タイプの顔」と思ったの。そしたら、彼女も同じことを言ったんですよ。あの時はびっくりした。
中園 それで合コンしてみたら、話がつまんなかったんですよね。だから、醒めるのも一緒。(笑)
よく向田さんの夢を見ていた
林 昨日は、いいことがいくつかあって。あるイベントに行ったら、サプライズでユーミンさんが出てきて歌ったの! ユーミン、私と同い年なんですけど、本当にカッコよかった。歌い方が変わっても、「自分がつくった歌なんだから、自分の好きなように歌う」という、あの姿勢もいいよね。第一、スタイルがいいのよ。腰が細かった。
清水 そういえば林さん、ユーミンさんのライブに出たことありませんでしたっけ。
林 あります。しかも、歌いました。ユーミンのピアノ伴奏で、「赤いスイートピー」を。
清水 普通、みんな震えあがって遠慮するところなのに(笑)。私はいつも他人の歌ばかり歌っているので、ユーミンさんみたいに、「自分がいなくなっても、歌が残ればいい」って言ってみたい。
中園 ユーミンさんの歌は、確実に後世に残るものね。
清水 おふたりとも、作品が残るからいいですよね。
中園・林 残らないですよ!(笑)
中園 私が消える前に、きっと消える。
林 いやいや、『ドクターX』は残りますよ。
清水 知り合いがフランスに行った時、飛行機の機内で1局だけ日本の番組専門チャンネルがあって、そこで『ドクターX』を放送してたって言ってました。
中園 それは日本のチャンネルとして流していたんでしょうけど、バリに行った時に、インドネシア語で私の『やまとなでしこ』というドラマが放送されていた時は、確かにとても嬉しかったです。
林 ドラマと違って、本は残らないですよ。瀬戸内寂聴先生だって、「本なんて作家が死んだら、次の年からなくなるわよ。私のもので残るのは、『源氏物語』の訳だけよ」とおっしゃってたもの。
清水 クールなんですね。