「退職金特別プラン」とは

たとえば、「退職金特別プラン」は、定期預金と投資信託がセットになった商品です。

定期預金の金利は7%です。通常の定期金利が0.025%程度であることを考えると、非常に高い金利です。

しかし、小さい字で「3ヵ月」と書かれています。ここを見落としてはいけません、7%は3ヵ月間だけで、その後は一般的な定期預金と同じ0.025%の金利になるのです。

投資信託のほうは、購入手数料が2%で、信託報酬は2%です(これは一例で、商品により異なります)。

定期預金で7%の金利がつくプランは、投資信託と定期預金を半分ずつで購入することになっています。

このプランで、定期預金500万円、投資信託500万円を購入したとします。

定期預金は年7%の利息ですから、500万円×年7%×3/12ヵ月=8万7500円です。約9万円の利息がつくならいいように思えます。

一方、投資信託は購入手数料がかかります。500万円×手数料2%=10万円です。

退職金特別プランのしくみ<『投資ゼロで老後資金をつくる』より>

定期預金の利息8万7500円-投資信託の手数料10万円=マイナス1万2500円

つまり、「退職金特別プラン」は、最初からマイナスのスタートになるわけです。その後の預金はほとんど増えない状態です。