初日、まさかの雨天順延

正規のユニフォームは練習試合用ユニフォームより少し色味がかっていて、学校の名前もしっかりとしたロイヤルブルーの刺繍が施されている。こんな時期に「RISEI」の伝統の重みをずっしり帯びたユニフォームに最初で最後、袖を通した時の翔大の顔を、私は見ることはできなかった。そばにいないからしかたない。どんな顔だったのかな。

何度も諦めてはいたようで、やっぱり見たかった我が息子の瞬間瞬間を、幾つもいくつも逃してきたんだなぁ…とあらためて寂しい。

さあ!もうこれが本当の本当の本当の最後、
翔大の晴れ舞台!いざ、鹿児島へ!

シーズンが終わって一段落したばかりの夫、身辺騒がしくなる前に張り切って初日から鹿児島に乗り込んで行ったのだが…。

初日からまさかの雨天順延。
しかも2日目も雨で試合は2試合のみ、履正社の試合は3日目からのスタートとなった。決勝戦は行わず、準決勝に進んで勝った2校が同時優勝ということになった。

丸2日間桜島をぼんやり眺めながら、本来なら思いがけずご褒美のような家族の鹿児島旅行なのだが、やはり翔大の晴れ舞台が待ち遠しくて落ち着かなかった。

大阪から駆けつけたほかの選手たちの家族も、長距離ドライブや車中泊で鹿児島入りして順延の日程に対応していた。保護者応援団にとっても履正社として最後の試合。遠くから集まってきた親たちは皆笑顔が溢れていた。

平和リース球場