2年ほどでその本の全動物を制覇した…
同居人がいないことで、時間を自由気ままに使えるのがおひとり様のいいところ。思いつきに、いつしか夢中になって――。本誌で人気の読者手記を、さえじまゆうさんが漫画化! 森好子さん(愛知県・無職・80歳)は、夫の遺品整理に取り掛かったものの、大量にあるスーツをどうしたものかと――。

高校の教師だった夫が脳梗塞で倒れたのは、12月のことでした。そのまま入院して6ヵ月と短い間に逝ってしまい、私はおひとり様となってしまったのです。

子どもは独立しているので、もう母でも妻でもない。そう思うとすこんと気が抜けました。

 

私は3人きょうだいの末っ子として生まれたものですから、お下がりには慣れています。何より夫が着ていたと思うと愛着がわいて、捨てられませんでした。