パワーリフティングを始めたきっかけ

話をパワーリフティングに戻しましょう。

妻がパワーリフティングを始めたのは今から1年ほど前のこと。
ちなみに始めて1年での日本チャンピオンは非常に稀なことらしく、関東近郊で開催される大会のライブ解説者には「剛力王」なんて言われているみたいです。

さておき、筋トレの「き」の字もやってこなかった妻がなぜ選手になったのか。きっかけは私が持ち帰った月2,000円で通える公営ジムのチラシ。妻は「産後太りをしないように通ってみようかな」と休日や仕事終わりに利用するようになりました。

通っているうちに仲良くなった、現在は引退した元パワーリフティングの選手の方からかけてもらった「小林さんに向いていると思うよ」の一言で、何かのスイッチが入ったようです。
あと、職場の人間関係で悩んでいたことや、社員にも関わらす閑職に追いやられていたことも、彼女の背中をおしたきっかけだったそうです。
歳の甲といいますか、やはりその時も僕は相談を受けました。

もう、四半世紀くらい前になりますが、僕はサラリーマン時代に会社からリストラを受けたことがあり、著書にもその体験をまとめています。そのことを引き合いに出して、「どんなことがあっても辞めなければ光は刺す」とアドバイス。
僕自身、肩たたきをされたりリストラ部屋に閉じ込められたりしながらも、500日にもわたって会社の嫌がらせと闘った経験があるので、その話は重みがあったと思います。

ちなみに僕の場合は会社から謝罪があり、元の職場に復帰。その5年後にはもうサラリーマンは卒業しようとフリーになって今に至ります。

小林和沙さん
(Photo Hiroki Nishioka)