アニメ『ちびまる子ちゃん』『ドラえもん』の家
我が家はトイレ以外の扉がすべて引き戸だったので、音が漏れるわ、隙間風が入るわ、さらに開きっぱなしなことが多く、プライバシーがダダ漏れだった。
アニメ『ちびまる子ちゃん』のまる子の家と『ドラえもん』ののび太の家を思い浮かべると分かりやすい。
まる子の家も平屋で、自分の部屋(お姉ちゃんと共用だ)は開け放たれて廊下が見えている。私の家もちょうどあんな感じだった。
だから、家を新築した友人宅に招かれると、階段を上るその長い道のりや、部屋の入り口がドアであることにプライベート感があって、ワクワクした。
1960年代の新興住宅地では、サラリーマンでも住宅ローンを組んで買いやすい価格にするために、建売業者が高騰中の土地を小さく区割り、その上に木造二階建ての家を載せてパッケージ販売する手法で業績を伸ばしていた。
のび太の家はまさにこれだ。その後、バブル期になると土地が高騰して、都内の戸建てに手が届かなくなったマイホーム購入希望者が埼玉や千葉にこぞって家を買うようになった。『クレヨンしんちゃん』の家が埼玉の春日部にあるのは、そんな背景がある。