内田恭子さん(写真提供:Voicy)

そして、これはネガティブ・ポジティブな思考というものだけではなく、ものの考え方にも使えるテクニックになります。

例えば、私たちはすぐ物事を良いか悪い、そういうふうにジャッジしてしまいがちですよね。

例えば、苦手な食材が出てきたとき、自分が過去にそれをすごくまずいと思ったり、体調が悪いときにそれを食べたことによって、気分が悪くなった経験があったら、その食材をもう食べたいとは思わなくなってしまいますよね。

次にその食材に出会ったときに、私たちの脳はすぐに過去のデータと照らし合わせるのです。そして、自分の経験の中で嫌な思いをしたことがあると自覚すると、それはもう、自分にとって良くないものだという評価を下します。

それは食べ物だけでもなく、物事や人に対しても同じです。この人苦手だな、あの人嫌だなと思ってしまう。それもやっぱり、自分の過去の経験と照らし合わせて、そういうふうに思ってしまうんですね。

でも、その過去の経験、体験、データというものを切り離して、初めてのものを見るように、それを見るようにする。もう一度、それを自分の感覚だけで感じてみると、その嫌だとか苦手という思いから、自分自身を切り離すこともできることがあります。