「専門医」でも全身を診るという発想をもつ医者もいる

では、日本の医者はみんな頼りにならないのかというと、そんなこともありません。

「専門医」であっても、その医者がどんな病院で学んできたかということも大きく影響します。

(写真提供:Photo AC)

私が以前勤務していた浴風会病院では、内科、整形外科の入院患者さんの2割ほどは、精神科でも診ていました。

いろんな診療科の医者が一緒にお昼ご飯を食べるという伝統もあり、患者さんを全人的に診ようという方針がありました。

私は精神科医ですが、そのときにほかの医者からいろいろな話を聞けたおかげで、血圧だろうが、血糖値だろうが、自分の診療経験に基づいて治療します。

わからない病気はほかの医者に託しますが、なるべく自分でも勉強してきたつもりです。