夫まで「自分もそんな気がしてきた」と言い始め…

「すると今度は、義父と2人だけの生活がストレスになったのか、姑の様子がおかしくなってきました」

最初はアパートヘ来て義父のグチを言うだけだったのが、だんだんと病死した前夫の話になり、夫のことを「『あの子もきっと同じ病気で死ぬ』と被害妄想的に口走るようになったのです。そんな話、妻としては聞きたくないですよね。訪間を断ると電話で同じ話をする。おかしなことに、そのうち夫まで『自分もそんな気がしてきた』と言い始めて……」。

子どもも小さいのに、気弱な発言をする夫。根拠のない呪いの言葉を吐き続ける姑。その元凶である義父。すべてに対して猛烈に腹が立った純子さんは、離婚届にサインを入れて子どもと一緒に沖縄へ帰ることに。

妻の強い決意にうながされたのか、半年後には、夫も車や家を売り払って沖縄まで追いかけて来てくれた。

「それから7年、私は一度も山梨の実家に顔を出していません。沖縄へは夫の実父の位牌だけ持ってきて、『じいちゃんはここにいるよ』と子どもに話しています。ばあちゃんのことは、話題にもしないですね(笑)」

沖縄へ戻ってすぐ、子どもと2人で生きていけるようにと、看護学校に通い始めた純子さん。介護職の夫と看護師という共働きカップルで、仲良く元気に暮らしているという。

「山梨では、あんな義父母に子どもは預けられないし、勉強したいといっても許してもらえなかったでしょう。私自身、20代という若さだから挑戦できたと思う。夫の実家が悩みの種なら、エネルギーのあるうちに決断するのがおすすめです」と明るく微笑む純子さんだった。


ルポ・「縁切り上等!」の覚悟で夫の実家から離れて
【1】「跡取りを産め」攻撃を拒否! 夫の実家との「縁切り」を決意した日
【2】夫と前妻のなれそめを語り出す姑に怒り心頭!