「引き出物が高すぎる」と口を出され…
前田圭子さん(47歳・仮名)の実家は、名古屋市内で祖父が興した家具メーカー。夫の実家は和歌山で代々続く林業の家だと聞いていた。
「ですから、最初のごあいさつのときはそれなりにきちんとしなければと思って、スーツで正装し、義母にはブランドのバッグ、義父にはゴルフ用品を買って持参しました」
ところが出迎えた夫の家族は「寝間着?」と思うような普段着。義姉と義妹には頭から爪先まで眺め回され、玄関に脱いだ靴のブランドまで覗かれたという。
「まだ20代で2人とも貯金が少なく、結婚式の費用は私の実家がほとんど出しました。夫にもプライドがあるからと義父母にそのことを黙っていたのがいけなかったんでしょうね」
圭子さん主導で進めていた式の準備に対し、「引き出物が高すぎる、たかが招待状になぜこんな良い紙を使うのか」と姑が口を出してきた。
新婚旅行から帰ると、お決まりの「孫はまだか」。つつがなく妊娠すれば、あちこちに赤線が引かれた『妊婦によい自然食』といった本と自家製の漬物や味噌が送りつけられる。
「生まれたら生まれたで、2歳年上の義姉の子どもと比べて『食が細い』と心配される。食卓いっぱいに並んだ姑の手料理を、長男のお尻をつねってまで小声で『食べなさい』とうながすのは本当につらかったです」