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「習い事やスポーツ、知育など詰め込みすぎていないか不安」「子育てに毎日一生懸命で疲れている」など、<詰め込みすぎの子育て>に悩んでいる方もいるのではないでしょうか。1万人以上の子育ての悩みを聞いてきた、モンテッソーリ教師あきえさんによると、自信をもって子育てするためには、<子育ての引き算>が大切なのだそう。世界の約140ヵ国で行われている、子どもの自立と自律を助ける教育方法・モンテッソーリ教育から分かることは――。今回は、あきえさんの著書『詰め込みすぎの毎日が変わる! 子育ての「引き算」』から、一部を抜粋してご紹介します。

Q.尊重しすぎてわがままになるのでは?

A.発達段階を理解して「べき思考」を引き算しましょう

「子どもを尊重することは大切だと思うけど、実際はわがままになるんじゃないかと少し不安」と心配になることはありませんか? これまで講演などでお話しさせていただく中でもよくいただくお声です。

「しつける必要がある」「言うことを聞ける子じゃないと将来本人が困るのでは」という思いもあるからこそ、抱く気持ちだと思います。この「尊重」に対する疑問について考えてみましょう。

まず、子どもを尊重することは、愛情や安心感を伝えるためにとても大切です。

子どもが安心感を持ち、自分自身や他人を信頼できるようになるために不可欠な要素だからです。

この信頼感が、子どもの健全な成長の基礎になります。また、「子どもの権利」という観点からも、子どもには自分の意見や感情を表現する権利があります。

この権利を尊重することで、子どもは「自分は価値のある人なんだ」と感じ、自尊感情をもつことができます。