高2、おはガールとして『おはスタ』に出演、でも学校では……

高校2年生になり、いつきとは本当にクラスが分かれた。私はぽつんと孤立するかと思いきや、なんとか1つのグループに紛れ込むことができた。

仕事では『おはスタ』(テレビ東京)に「おはガール」として出るようになったり、『ワイドナショー』(フジテレビ)にワイドな現役高校生という枠で不定期出演できるようになったりと、テレビに出られる機会が徐々に増えていった。

春から初夏は順調で、平穏だった。

だけど、ある日学校に行ったら状況が一変した。

グループからハブられるようになってしまったのだ。それまでお昼ごはんも一緒に食べていたのに、わかりやすく誘ってもらえなくなり、口もきいてもらえない。グループにいた女優志望の子から、地上波番組への出演が増えたことをきっかけに、嫌われてしまったのだ。

全然大丈夫って顔をして、昼休みに1人でお弁当を食べる日が続いた。

それでも、次第に学校に行きたくない気持ちが高まっていった。

※本稿は、『じんせい手帖』(徳間書店)の一部を再編集したものです。


じんせい手帖』(著:井上咲楽/徳間書店)

歌が歌えるわけでもない、演技ができるわけでもない、モデル出身でもない。そんな何者でもない井上咲楽がテレビに出続けられる理由――。

「笑顔で明るくいつも元気」というパブリックイメージを持つ彼女が、テレビに出演しながらも抱えてきた「不安」や「悩み」、「ブレイクまでの苦悩」「自己肯定感の低さ」「生きづらさ」などについて赤裸々に綴ったエッセイ。

21のキーワードで彼女を紐解くコラムや、「親友」&「大先輩・藤井隆」のインタビュー、栃木にある実家、高校時代のバイト先で撮影した8ページのグラビアも。