仕事と趣味は対等なもの(写真提供:Photo AC)

仕事と趣味はほとんど対等なもの

趣味と仕事の両立に悩む人も多いかもしれませんが、趣味はあくまでも趣味であり、それで生計を立てるものとは違います。

だからといって、仕事より趣味のほうが下位の存在というわけではけっしてありません。

きちんと仕事をしながら、余暇の時間に趣味を楽しむ。そのバランスが重要であり、仕事と趣味はほとんど対等なものといえます。

そもそも、なに一つ趣味を持たずに、四六時中仕事をしているとか、それゆえ、家に帰ってもなにもやることがないなどというのは、おもえばまことに殺伐とした日常ではありませんか。

夫婦間でも、妻からみて、長年連れ添った夫が趣味もなくごろごろして、どうかすると愚痴(ぐち)などいいながら酒ばかりのんでいる、なんてことになると、「どうしてこんなにつまらない男と暮らしているのだろうか」という鬱憤(うっぷん)が溜まっていくに違いありません。

男女が反対でも同じことで、夫はなにかの趣味に打ち込んでいて、仕事もばりばりできるんだけれども、妻は退屈な日常に埋没していて、ややもすればテレビを観て寝転がっているとか、ぶつぶつと愚痴ばかりこぼしているとか、そういうことになれば、ひいてはそれが冷え切った夫婦仲や、家庭不和にもつながっていくわけです。

だからといって、夫婦が同じ趣味を持ちましょう、などということを勧めているわけでは毛頭ありません。

※本稿は『結局、人生最後に残る趣味は何か』(草思社)の一部を再編集したものです。

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結局、人生最後に残る趣味は何か』(草思社)

「趣味は何ですか?」と聞かれて、堂々と答えられる趣味がありますか?
 もしかすると「今は忙しいけれど、(将来)時間ができたらやりたい趣味がある」、という方も多いのではないでしょうか。
このように何となく「趣味」というのは、時間やお金にじゅうぶんに余裕がないとなかなか真剣に取り組めないもの…と思われがちですが、本書ではまったく逆の提案をします。
長年の実体験に基づく内容は、大いに刺激となり、参考になることでしょう。
また、趣味を通じて、自分らしい生き方を考え直すヒントにもなります。