ツルツルの素肌がちゃんと待っていた

今までの人生で一度も使ったことのない筋肉をいろいろと使ったであろうその後は、しばらく体中の筋肉痛に悩まされた。ムダ毛の脱毛は、精神的な負担だけでなく肉体的にも非常に厳しい戦いであると証明された。

そして、剃りたての毛が伸び始めてチクチクする嫌な時期を乗り越えると、無事、照射された毛たちはスルッと抜けていき、その後にはツルツルの素肌がちゃんと待っていたのだった。はー、よかった。報われた。あんな屈辱的な防戦一方の戦いだったかのように見えて、しっかり攻めるとこは攻められていたようだ。

私は、こうしてムダ毛との戦い(夏の陣)になんとか勝利した。やった。これで自らの手でムダ毛を倒す算段が立てられそうだ。

ちなみに男性のヒゲにも同じように使えるらしく、夫も「へー、ヒゲが薄くなるなら俺もやろうかな~」などと言っている。私があんなところに使ったとも知らずに……ヒッヒッヒ。使いたまえ使いたまえ。

想像していた脱毛体験よりもかなりアクロバティックだったけれど、もうエステサロンで恥ずかしい思いをせずに済みそうで、ホッと胸を撫で下ろしている。

 

※本稿は、『褒めてくれてもいいんですよ?』(著:斉藤ナミ/hayaoki books)の一部を再編集したものです。

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