心と体のリズムはおてんとうさまによってつくられている

なお、人間がこうした「毎日を生きるリズム」をつくり出すための「起点」となっているのが「朝のおてんとうさまの光」です。

朝、おてんとうさまの光をしっかり浴びていると、交感神経への切り替えがスムーズに進み、今日1日を元気に過ごすスイッチがしっかりとONになります。そのため私は、朝起きたら、真っ先にカーテンを開け、おてんとうさまの光を全身に浴びてグーッと伸びをするのを習慣にしています。

なんでもないことのようですが、日々心と体を整えていくには、この習慣が非常に重要なのです。

ご存じの方も多いと思いますが、私たち人間には日々の生体リズムを調整する「体内時計」が備わっています。ただ、人の体内時計の周期は1日25時間。地球の自転周期の24時間と比べてズレがあり、放っていると日々少しずつズレていってしまうことになります。

『心と体が乱れたときは「おてんとうさま」を仰ぎなさい: 人生が大きく変わる自律神経のルール』(著:小林弘幸/草思社)

そこで、「コラッ、ズレを直してちゃんと正しくしてろ!」と活を入れてくれるのがおてんとうさま。朝のおてんとうさまの光が、「体内時計のズレをリセットする役割」を果たしているんですね。

体内時計のズレが大きくなると、就寝や起床の時間だけでなく、体内でのホルモン分泌や新陳代謝、消化吸収が行われるタイミングもズレてきて、心身にストレスがたまりやすくなります。

すると、自律神経が大幅に乱れ、生活も不規則になり、不眠をはじめ多くの不調や病気に見舞われやすくなって、メンタル面でも落ち込みやうつ病などのトラブルを招くことが多くなります。

つまり、朝、おてんとうさまの光を浴びて体内時計をリセットするのを習慣にしていれば、こういった体内リズムのズレから引き起こされる不調やトラブルを未然に防ぐことができるわけです。まさに「おてんとうさまの力によって心と体のリズムが整えられている」ということになります。