でも、いまになってわかります。その人にはその人の「本質」がある。それは変えることなどできないし、その人の本質で社会に貢献しているのです。

太陽と月、朝と夜、生と死……対極のエネルギーがバランスよく保たれることで宇宙が調和しているように、人も長所と短所が半々。短所がない完璧な人などいないのですから。

人生も、いいことと悪いことが半々です。いまは最悪だと感じる出来事が、いずれ自分を成長させてくれることもあるでしょう。だからどんな悪い出来事からも目をそらさず、不安に偏らず、希望に目を向ける訓練をしながら、自分で自分に教育をほどこしていくことだと思います。生涯を通して1ミリずつでも成長していけば、素晴らしいことではないですか。

私が自分に言い聞かせているのは、神様はいつも私とともにいてくださるということ。そして寛大な御心で私のすべての愚かさやみじめさを許し、愛の光で包んでくださっているということです。

なんてありがたいのだろうと感謝が湧くと、自ずと心が落ち着きます。そしてもっと広く世の中を見て、微力かもしれないけれど、苦しみの渦中にいる人の力になりたいと考えているのです。

心の問題は少しずつでも整えておかないと、積もり積もって手に負えなくなってしまいます。年末年始は、自分を見つめる絶好のチャンス。気持ちの整理整頓をして、どうぞ一点の曇りもない心で新年を迎えてください。

その真っさらな心が神様の慈悲愛で満たされることをお祈りしています。