また、日頃から自分がどんなタイプの人間で、どんなものが好きか嫌いか、といったことを周囲に伝えておくのも、誘いを受けた時に断りやすくなるポイントです。

例えば、「歌舞伎は好きだけど、ミュージカルは苦手」「韓国料理が好き」などと言っておけば、あなたにとって苦手なものに関しては周囲から誘われなくなっていくはず。

多くの経験を積み重ねた大人ですから、無理に相手に合わせる必要はありませんし、自分はこういう人間だということを明確にしておいたほうが、ストレスのない、心地よい人間関係を築くのに役立つはずです。

かつては親しく交流していたのに、価値観の違いが生じて、以前のように楽しめないという関係の友人も出てくるかもしれません。けれど、誘いを断ることに罪悪感を抱く必要はないのです。

その友人とは、長い人生を歩むなかで、いつしか別々の道を進むようになっていった、それだけのこと。心の中で、「お互いの道で頑張っていきましょうね」と願いつつ、距離を置くほうが、心地よくいられると思うのです。

後編につづく

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