お互いを認め合う独立国家のような関係に…

夫婦のどちらかが相手に依存したり、強権的になったりしないで、それぞれが相手の主権を認める独立国家のような関係を目指すこと、その独立国家同士が貿易をすると考えること、それが私の考える夫婦じまいです。

貿易の基本は、相手にないものを自分が持っていること、相手がしないことを自分がすることです。

「料理は作るから、お風呂掃除は頼んだわよ」「私は買い物に出かけるから、洗濯物は取りこんでおいて」など、お互いのやること、時間、居場所などを交換すれば、良好な貿易関係が成立します。

もう一つ大切なのは、同じ時間、同じ空間を共有する努力を怠らないこと。

仏教では、何かしら相手との共通項に気づくことから、慈悲(やさしさ)が生まれると説きます。

私もその通りだと思います。「あなたはあなた、私は私」と割りきってしまうと、やさしさが発生しないのです。