人は幾重にも、心に垣根をはっているもの

葬儀の現場にいる坊主として、仲のよい夫婦ほど、どちらかが亡くなったときの喪失感が早く解消することを実感しています。

今の夫婦関係を少し変化させつつ、相手をおもんばかった、仲のよい夫婦でいたいものですね。

仏教で説く仏さまには、心の垣根がありません。誰に対しても分けへだてのない「絶対平等」の地にいるからです。

しかし、人間関係の中で生きている私たちがその境地に至るのは、簡単ではありません。人は幾重にも、心に垣根をはっているものなのです。

もっとも内側の垣根の中にいるのは、ケンカをしても、翌日には何もなかったようにふるまえる人たちです。親きょうだい、親友などがここに入るでしょう。

心の垣根のもっとも内側にいる人は、誰ですか?